こんにゃくは生で食べられる?死の危険も!?
こんにゃくを食べるときって、おでんにしたりきんぴらにしたり、加熱調理をするのが当たり前…と思っていませんか?
「そういえば、生で食べることってできないのかな?って疑問に思ったことある」
「こんにゃくを生で食べたら死ぬって聞いたことあるよ!」
…なんだか穏やかでない声が聞こえてきました。
スーパーで普通に売っている板こんにゃくなんかを、袋から出してそのまま食べたら死の危険がある…なんてことがあったら大事じゃないですか?!
そこで今回は、こんにゃくは生で食べられるのかどうかということと、死の危険があるというウワサの真相を探ってみました。
ヘルシーなこんにゃくを手軽に美味しく食べる方法もご紹介していますので、ぜひ最後まで読んでくださいね。
こんにゃくは生で食べると死の危険がある理由は?
こんにゃくを生で食べると死ぬかもしれないとか、生のこんにゃくは危険だとか、耳にして驚いたり心配している人のために、まずはっきりさせておきますね。
生で食べてはいけないのは、こんにゃくの原料である「こんにゃく芋」のことです。
こんにゃく芋を生のまま食べる機会というのは、普通はないと思いますし、生芋から加工してこんにゃくを作る人には常識なので、特に恐れることはありませんよ。
でも調べていたら、こんにゃく作りを手伝っている人が味見になめてみたとか、テレビで農業に挑戦している人が食べてしまったという事例もあるんですね。
生のこんにゃく芋を口にしてしまうとどういう症状が起こるのでしょうか?
まるでトゲが刺さったようなチクチクとした痛みが口に広がり、飲み込めば胃の中まで刺激されてとても苦しむのだそうです。
というのも、本当に針のような成分が粘膜を刺激するからなんです。
こんにゃく芋には、シュウ酸カルシウムという有毒な成分が含まれていて、この結晶が鋭く尖った針のような形をしているんですね。
シュウ酸カルシウムは法律で「劇物」に指定されているほどの強い毒で、たとえ致死量まで摂取しなくても呼吸困難や昏睡状態になってしまうおそれがあるんです。
この毒は、もともとは害虫から身を護るために植物が装備した武器のようなもので、今後は農業に役立てる研究もされているそうです。
里芋の皮をむくと手がかゆくなったり、パイナップルで口の中が荒れたり、ほうれん草は茹でて食べないとエグかったりするのも、植物が持っているシュウ酸カルシウムやシュウ酸のせいなんです。
こんにゃく芋は特にシュウ酸カルシウムが多く、刺激が強烈ですので、間違っても口にしないようにしましょう。
もしも生で食べてしまったら、病院に行くようにしてください。
生で食べれるこんにゃくもある?
さて、生で食べると危険なのはこんにゃくではなく「こんにゃく芋」であることはおわかりになったと思います。
次に、こんにゃくは生で食べられるかどうかについて説明していきますね。
こんにゃくは、こんにゃく芋を加工する過程で必ず加熱しますので、厳密にいえば生ではありません。
ですからここでは、製品のこんにゃくを火を通さずに食べることができるか?ということについて書きますね。
こんにゃくは、火を通さずにそのまま生で食べられます。
生で食べても、こんにゃく芋のように身体を害するような毒物の影響はありません。
ただ、美味しいかというと、こんにゃく独特の臭みがあったり食感が良くなかったりで、おすすめできる食べ方とは言えないんです。
こんにゃくの臭みの原因は、アクの中にトリメチルアミンという魚の生臭さのもとにもなっている物質ができているためです。
ですから、湯通しをするなどしてアクを抜くことで、美味しく食べられるようになります。
こんにゃくを生で食べたいなら、いわゆる「刺身こんにゃく」という生食用のこんにゃくを購入するようにしてください。
刺身こんにゃくは、そのままでも美味しく食べられるように、水分量を調整して食感を良くしたり、臭みが気にならないよう青のりを混ぜるなどの工夫がしてあったりします。
生こんにゃくのおすすめの食べ方
生で食べられる刺身こんにゃくは、湯がいたりする手間がないので便利ですね。
そのまま食べられる刺身こんにゃくでも、さっと水にさらしてから食べるようにすると、より臭みが気にならず美味しくなるのでおすすめです。
こんにゃくを美味しく食べるには、臭みの原因にもなるアクを抜くことが大切なんです。
アクを抜くには、湯通しや空炒りするなどの方法がありますが、加熱しないでアクを抜くやり方をご紹介しますね。
このアク抜き法なら、刺し身こんにゃくでなくても生のまま美味しく食べることができるわけです。
加熱せずにこんにゃくのアクを抜く方法とは「砂糖で揉む」です。
食べやすく切ったこんにゃくと砂糖をポリ袋に入れ、ポリ袋の上から手で2〜3分よく揉みます。
砂糖の割合は、こんにゃく100gに対して5gです。
浸透圧の作用で出てきた水分を捨てると、いっしょに臭みも抜けて食感も良くなっています。
このままポン酢などでいただいてもいいですし、だし汁に浸しておくだけで味が染みるので作りおきにも便利なんですよ。
しらたきでこの方法を使えば、そうめんのように食べることもできますので、ダイエットのお供にいかがですか?
まとめ
以上、こんにゃくを生で食べられるかどうかについて書いてきました。
死の危険とは物騒ですが、決しておおげさということではなく、生のこんにゃく芋にはシュウ酸カルシウムという毒がありますので絶対に口にしないようにしてくださいね。
こんにゃく芋を加工して作られた製品であるこんにゃくは、生でも食べることができます。
こんにゃくを生で食べるときは、生食用の商品を選ぶか、砂糖で揉んでアクを抜くと美味しくいただくことができますよ。
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