じゃがいもに芽には毒があって食中毒になる!子供は1g食べただけで危険!

じゃがいもに芽には毒があって食中毒になる!子供は1g食べただけで危険!

じゃがいもに芽には毒があって食中毒になる!子供は1g食べただけで危険!

じゃがいもの芽

 

じゃがいもって結構たくさん入ったパックでよく安売りしてますよね?

 

それを見るとついつい食べきれない分買ってしまいます。

 

 

それで食べるタイミングが遅くなったじゃがいもを見たら見事に芽が出てたってパターンになりがちです。

 

 

ところでこのじゃがいもの芽、毒があるといううわさがありますが本当なんでしょうか?

 

 

実はホントで、じゃがいもの芽には毒があります!

 

 

今回は

 

  • じゃがいもの芽の毒について
  • 芽の取り方
  • 芽が出にくい保存方法

 

を紹介します。


じゃがいもの芽の毒性!子供は1g食べただけで食中毒に!?

 

 

じゃがいもの芽には毒があるといううわさ、これは本当です。

 

じゃがいもの芽には「ソラニン」「チャコニン」という天然毒素が含まれてます。

 

 

しかもこのソラニンとチャコニン、かなり毒性が強く、大量に摂取すると中毒症状が現れます。

 

 

体重50kgの成人の場合

食中毒の症状が出る量 50mg
致死量 200〜400mg

 

 

小学生未満の子供の場合

食中毒の症状が出る量 5mg
致死量 20〜40mg

 

 

なんとじゃがいもの毒で死ぬ可能性もあるんです!

 

 

しかも子供は大人の10分の1の量で症状が出ます!

 

 

ちなみにじゃがいもの芽には100gあたり500mgのソラニンが含まれていると言われています。

 

子供の場合5mgで食中毒が起きる可能性があるわけですが、これは芽を1g食べただけで超えてしまうため、意外とあり得ることなんです!

 

 

子供に食べさせるときは特に要注意ですね。

 

 

実際、小学校で過去にじゃがいもによる集団食中毒事件が毎年のように何度も起きてます。

 

日本では食中毒止まりで死亡例はないですが、海外では死亡例もあります。

 

 

では仮に食べてしまった場合、どのような症状が出るのでしょうか?

 

スポンサーリンク

芽が出たじゃがいもを食べてしまったときに起こる食中毒の症状と治療法

syokuchudoku

 

芽が出たじゃがいもを食べると、ソラニンの食中毒により以下のような症状が出ます。

 

  • 吐き気
  • 嘔吐
  • 下痢
  • 腹痛
  • 食欲不振
  • 頭痛
  • 発熱
  • 発汗
  • 体のしびれ
  • めまい
  • 呼吸困難
  • など

 

 

じゃがいもによる食中毒の症状は食べてから20分後くらいで出始めます。

 

上記の症状の中でもめまいや呼吸困難までいったら危険なのですぐに救急車を呼んでください。

 

 

下痢や吐き気は数日続くことが多いようです。

 

これはかなりつらいですね。

 

 

じゃがいものソラニンで食中毒を起こしたときの治療方法は?

ではじゃがいもの毒、ソラニンで食中毒が起きたらどうすればいいのか。

 

 

実はソラニンには解毒剤や中和する方法はありません。

 

そのため治療法はなく、対症療法をとりながら自然に回復するのを待つ形になります。

 

 

病院で治療する場合は胃洗浄や下剤を使います。

 

自宅で自力で治す場合は水分を多く取り、毒が排出されるまで安静にすることですね。

 

 

また食べてから20分以内なら牛乳を大量に飲むと胃に膜が張れるので多少マシになります。

 

食事は基本控えた方がいいですが、食欲が戻ってきたらカリウムの多い果物を多くとると利尿作用で毒の排出が早くなるので多少は治りが早くなります。

 

 

また下痢と嘔吐が続くとつらいですがそれによって毒素を体外に排出しているため、下痢止めの薬などで下痢を止めるのはよくないです。

 

水分をたくさんとって出るもの全部出しちゃった方がいいです。

 

 

ただあまりに嘔吐や下痢が多いと脱水症状になるので水に少し塩を加えた経口補水液がおすすめです。

 

経口補水液はコンビニなどで買えますが、自分で作る場合は水1Lに塩3gと砂糖40gで作れます。

 

 

ただ自分で作る場合はお店のものと比べてカリウムが足りません。

 

カリウムは果物全般に入ってるのでレモン汁などを足すとよりお店のものに近くなります。

 

 

ちなみにソラニンは実は芽以外の部分にも少量ですが含まれています。

 

芽以外の部分のソラニンは基本的には食中毒を引き起こすような量はないので食べても問題ないです。

 

 

ただし、じゃがいもが小さくて未熟なものだったり、緑色に変色したものだった場合は芽以外の部分にもかなりの量のソラニンが含まれていることがあります。

 

 

緑色に変色してるのはソラニンが原因なので完全アウト、小さくて未熟なものの場合はソラニンの含有量が多いので子供には食べさせない方がいいです。

 

じゃがいもが緑色になったものは食べれる? 皮が緑か中身が緑かで毒性は違う?

 

 

特に家庭菜園で作ったじゃがいもはソラニンの量が多くなりがちです。

 

小学校で起きたじゃがいも食中毒事件も学校で栽培していたじゃがいもが原因ですから。

 

 

また、ソラニンの量は

 

 

芽 > 皮 > 実

 

 

の順で多く含まれています。

 

芽が圧倒的に多いんですが、皮でも実の22倍含まれているので注意が必要です。

 

 

その証拠に小学校で起きたじゃがいもによる食中毒事件も皮付きの状態でゆでて食べたときに起こってますから、特に子供に食べさせるときは皮をむいた方が無難です。

 

小さい芽でもダメなの?

じゃがいものソラニンによる症状を見ると、「え?じゃがいもの芽ってそんなやばいものだったの??」って驚きますよね。

 

だってじゃがいもって結構芽がありますけど、ずぼらな人だと芽なんてそんなきれいに取らずに調理しちゃいそうじゃないですか?

 

 

しかし小さい芽でもソラニンは含まれています。

 

 

大人なら少しくらい芽が残ってても食中毒にはなりにくいですが、子供の場合は少量でもなる可能性があります。

 

そのため、子供に食べさせるときはずぼらな人も神経質になって小さな芽まですべて取り除くようにしましょう。

 

ソラニンは加熱しても死なないの?

毒って加熱すれば分解されて死んでくれそうなものですよね?

 

 

でも残念ながらソラニンは熱に強いので死にません。

 

実際にじゃがいもを15分ゆでてもソラニンの量は減らなかったそうです。

 

 

170℃以上まで上げれば減るそうですが、それでも中身まで緑色のじゃがいもだと減らないとか。

 

 

小学校で食中毒が起きたときもじゃがいもはゆでてから食べてますからね。

 

 

じゃがいもは火を通せたからと言って安心できません。

 

食中毒になりたくなければ下準備の段階でしっかりと芽をえぐりとるしかありません。

 

スポンサーリンク

芽が出たじゃがいもは食べられる?

じゃがいもの芽

で、芽が出たじゃがいもは食べられるのか、についてですが、芽を取り除けば食べられます。

 

すでに説明した通り、ソラニンはほぼ芽か皮に集中しています。

 

なので実は食べられます。

 

 

ただし芽が伸びたじゃがいもは芽だけでなく、芽の根元周辺まで抉り取った方がいいです。

 

また、緑色に変色してる場合、実にまでソラニンが回ってるということなので食べられません。

 

参考:じゃがいもが緑色になったものは食べれる? 皮が緑か中身が緑かで毒性は違う

 

 

じゃがいもの芽の取り方

で、肝心のじゃがいもの芽の取り方ですが、これは超簡単です。

 

 

包丁の下の角の部分で芽をえぐりとるだけ

 

です。

 

 

どれくらいえぐりとれば安全かですが、芽の黒い部分がなくなるまで、つまり芽の根元まで深めに取っちゃった方がいいです。

 

 

子供は1gでも症状が出るのですべての芽を根絶してやる!くらいの気持ちで取った方がいいですね。

 

大人だけで食べるなら10gまでセーフなんでそこまで神経質にならなくていいですが。

 


じゃがいもの芽が出にくい保存方法

じゃがいもは保存方法が悪いと芽が出やすいです。

 

まずどうして芽が出てしまうのか知っておきましょう。

 

じゃがいもに芽が出る原因

直射日光

まずじゃがいもは日光を浴びると光合成して芽を出やすくします。

 

じゃがいもも植物の一種なんでこれは仕方ないですね。

 

 

で、この日光を浴びて芽を出そうとしてるときにソラニンを形成しやすくなります。

 

なので絶対直射日光の当たる場所に置くのはNGです!

 

高温多湿

直射日光が当たらなくても高温多湿の環境では芽が出やすくなります。

 

特にアパートやマンションなどの密室は夏になるとかなり高温多湿になるので危険です。

 

 

私もアパートですがじゃがいもを新聞紙に包んで部屋の中で一番涼しく、直射日光の当たらない玄関近くに置いていたにもかかわらず芽が出ました。

 

目安として温度は20℃、湿度は90%を超えると芽が出やすくなるので注意しましょう。

 

スポンサーリンク

 

最適な保存場所は?

じゃがいもにとっての適温は

 

5〜15℃

 

です。

 

 

というとじゃあ冷蔵庫が最適ってことって思いますが冷蔵庫はダメです。

 

冷蔵庫に保存するとじゃがいもの芽が出にくくなることは確かですが、乾燥してシワシワになってしまうため、おいしくなくなります。

 

 

ただ3〜4日以内に食べるのであれば冷蔵庫でも大丈夫です。

 

特に夏にアパートなどで保存する場合は冷蔵庫の方が適切です。

 

 

じゃがいもを冷蔵庫で保存する場合はまずじゃがいもを1個ずつ新聞紙やチラシで包み、それをさらにポリ袋などに入れるといいです。

 

夏以外ならじゃがいもを新聞紙で包んで、家の中でできるだけ涼しい冷暗所に置くようにしましょう。

 

保存期間は?

じゃがいもの保存期間は冬で1ヶ月ほど保存可能です。

 

夏だと1週間くらい。

 

冷蔵庫に入れた場合も1週間くらいです。

 

 

じゃがいもは傷んでくると芽がたくさん出たり、柔らかくなったり、異臭がして来るのでそういう状態になったら捨てましょう。

 

まとめ

  • じゃがいもの芽には毒がある。しかも毒性はかなり強く、食中毒で死ぬこともある
  • 特に子供は大人の10分の1の量を摂取しただけで症状が出るので危険
  • 食中毒を避けるにはじゃがいもの芽はきれいに取ること、緑色に変色したものや小さくて未熟なじゃがいもは食べないこと、皮はむくこと
  • じゃがいもの毒「ソラニン」は熱に強いので温めても無駄
  • じゃがいもの芽を出にくくするには、直射日光、高温多湿を避けるため、新聞紙に包んで冷暗所か冷蔵庫に保存する

 

 

毎日の料理に使うじゃがいもですが、芽の毒性がこんなに強いとは驚きだったのではないでしょうか?

 

じゃがいもを安全に食べるために調理前に芽はしっかり取り除きましょう。。

 

 

ちなみに緑色のじゃがいもも同じく毒があるので食べるのを控えましょう。

 

じゃがいもが緑色になったものは食べれる? 皮が緑か中身が緑かで毒性は違う?

関連ページ

じゃがいもの皮むきがめんどくさい人へ。簡単にむく裏技教えます
じゃがいもの皮むきは非常にめんどくさいことです。 そんなじゃがいもの皮むきを簡単にする裏技を紹介します。
じゃがいもが緑色になったものは食べれる?緑色の正体は毒!?
じゃがいもを何個か買ったけど1個うっすらと緑色っぽいものがあった。 これって食べれるの?食べたら危ない? じゃがいもの芽にはソラニンっていう毒があるって聞いたことあるけど皮とか実にもあるの? 今回は「じゃがいもの緑色」をテーマに調べたことをまとめたので参考にしてください。
新じゃがと普通のじゃがいもの違いは? 新じゃがのおすすめレシピ5選!
スーパーに行くと普通のじゃがいもの横に新じゃがが置いてあることがありますが違いがよくわからないという人は多いと思います。 新じゃがとじゃがいも違いと、新じゃがのおすすめレシピを紹介します。
自家製冷凍コロッケの作り方を紹介!
自家製コロッケを作るととても美味しいけれど、下ごしらえから揚げる工程まで一気に行うことを考えると、とても気が重くなってしまいます。 ジャガイモの皮を剥いて、茹でて、潰して、…たくさんの作業の後、最後に揚げる。 そこで私は自作冷凍コロッケをうまく作る方法を模索しました。 コロッケ好きなみなさんのお役に立てれば嬉しいです。
皮をむいた・切ったじゃがいもの保存方法と日持ちを紹介!
じゃがいもを余分に皮をむいてしまったから、切ってしまったけど急な予定が入ってしまい調理する時間がないから、と捨てる必要はありません。 皮をむいておくと黒ずんでしまったり、茶色く変色してしまう生のじゃがいもに手を焼かなくてもいい解決法があります。 丸ごと1つだと多すぎるから、と半分のじゃがいもを調理するときも、突然の人数変更で多めに皮をむいてしまったじゃがいもにも、後日活躍してもらいましょう。 今回は皮をむいたり、切ってしまったのに余ってしまったじゃがいもの保存方法をご紹介します。
じゃがいもは生で食べられる?危険じゃない?食べる時の注意点は?
ふと、じゃがいもって生でも食べられるのか疑問に思ったことはないでしょうか。 加熱しないとだめ!? 今回は、じゃがいもは生でも食べられるのか、食べる時の注意点や新鮮なじゃがいもの見分け方まで詳しく紹介します!