海老天をまっすぐ揚げるコツは?衣をカラッとさせるには?
天ぷらといえば海老天。
海老がまっすぐで、お皿に立てて盛られていると、より美味しいそうに見えますよね。
でも家で海老を揚げると、まっすぐ揚げられない!衣がカラッとしない!
こんなことありませんか?
実はちょっとしたコツで、海老が曲がらず、衣をカラっと揚げられるんです。
今回、海老天をまっすぐ揚げるコツ、衣をカラッとさせる方法を紹介します。
海老天をまっすぐ揚げるには?下処理のコツ!
まっすぐ海老を揚げるには下処理が大事です。
やはり魚介類には水気や臭みがあるので、衣をカラっと揚げるためにも、また、美味しく食べられるようにするためにもしっかり下処理をしましょう。
ではその手順を紹介します。
1.背わたを取る
海老の殻をむいて背の部分に包丁で切り込みを入れ、背わたを包丁でかきだします。
そして流水下で海老を洗って、残りの背わたや臭みを取りましょう。
2.尾の処理
海老を揚げているとき、パンっと鳴って油がはねたことありませんか?
これは尾のところに水分が残っているからなんです。
尾の部分は、先を斜めに切って尾を開いて、包丁でこすりながら汚れと水分を取りましょう。
ちまみに、尾の近くに三角にとがったものがありますが、チクチクと痛いので私は殻をむいて取っています。
3.筋を切って伸ばす
海老をまっすぐ伸ばしやすくするために、腹に4〜5本斜めに数ミリの切り込みを入れて筋を切ります。
次に両方の手で海老を持ち、腹のところを背中の方向に反らしながら伸ばしていきます。
このとき、ぷちっぷちっと鳴ると、いい感じで伸びていますよ。
そして海老を台に置いて、均等に伸ばして形をまっすぐに整えましょう。
4.水気を取る
海老の表面についた水気を、キッチンペーパーでしっかりと拭き取ってください。
ここで水気が残っていると、衣がベタッとなってしまいます。
私の場合、海老を伸ばすのが足りなかったんですよね。
そこで、海老がぷちっぷちっと鳴るまで伸ばしてから揚げたら、海老がまっすぐ揚がるようになりました。
海老天をまっすぐ揚げるには?揚げ方のコツ!
海老天の揚げ方のコツは、材料を冷やすこと、油の温度と量に気をつけることです。
材料を冷やす
海老の下処理が終わったら、海老と衣の材料を冷蔵庫で冷やします。
海老はバットなどの平らな入れ物にまっすぐ並べて、ラップをして冷蔵庫へ入れましょう。
ここで冷やす理由は、常温だと衣に粘りがでやすくなってしまうからです。
この粘りが、カラッと揚がらない原因のひとつなんです。
なぜ粘りがでるかというと、衣は小麦粉を使いますが、小麦粉は水と混ざるとグルテンが作られます。
このグルテンは加熱すると、もちもちと粘りがでて、衣がカラっと揚がらなくなります。
よって、小麦粉を水と混ぜるときは、できるだけグルテンを作らないように、また、グルテンを活性化させないようにすることが大切なんですよ。
油の温度と量
油の温度が低いとカラっと揚がらないので、180℃の高温で揚げましょう。
もちろん、揚げているときも180℃をキープしてくださいね。
揚げているときに油の温度が下がってしまうと、カラっと揚がりませんから。
ちなみに一度に何本も海老を入れてしまうと油の温度が下がってしまうので、2〜3本ずつ揚げるようにしましょう。
油の中に海老を入れるときは、尾を持って油の中を泳がせるように静かに入れ、衣が固まるまで触らないようにしてくださいね。
あと、鍋の深さ、油の量も大事なんです。
鍋に油を入れたときに油の深さが浅いと上手に上がらないので、油を入れたときの深さが2p以上になるようにするといいです。
天ぷらをカラッと揚げる方法!
衣にある材料を混ぜると、衣がカラっと揚がるようになります。
その材料は、片栗粉とマヨネーズです。
ではカラっと揚げる衣の作り方、揚げ方を紹介しましょう。
海老天の材料(1人分)
- 海老(下処理済み)・・2尾
- 小麦粉(打ち粉用)・・適量
- A小麦粉(薄力粉)・・・50g
- A片栗粉・・・・・・・10g
- A冷水・・・・・・・・80〜100cc
- Aマヨネーズ・・・・・大さじ1
- 油・・・・・・・・・・適量
卵の代わりにマヨネーズを使います。
先ほども書きましたが、海老、小麦粉、Aは冷蔵庫に入れて冷やしておきます。
カラっと揚げる衣の作り方
- マヨネーズと水を先に混ぜる
- 1に小麦粉と片栗粉をふるいにかけながら軽く混ぜる
衣の材料に片栗粉とマヨネーズを使うと、カラっと揚がるようになるんです。
まず片栗粉を使う理由は、小麦粉と混ぜることで粘りの元になるグルテンを抑えてくれます。
そしてマヨネーズを使う理由は、衣をカラッと揚げるためです。
なぜカラッと揚がるかというと、衣にマヨネーズを入れると衣に油が混ざります。
衣に油が混ざることで、揚げたときに衣の温度が上がりやすくなって、衣に含まれた水分が蒸発しやすくなります。
これにより、衣がカラッと揚がるようになるんです。
次に衣の混ぜ方ですが、マヨネーズに水を少しずつ加えながらよく混ぜます。
これに、小麦粉と片栗粉をそれぞれふるいかけて、少しずつ粉を足しながらさっくりと軽く混ぜます。
粉の混ざり具合は、ダマになっていてもいいので、粉っぽさを残しておいたほうがいいですよ。
ここでよく混ぜてしまうと、グルテンによる粘りがでてしまって、カラっと揚がらなくなってしまいます。
カラっと揚げる
- 鍋に油を入れて、180℃まで熱する
- 海老に打ち粉をする
- 3に衣をつけて揚げる
- 両面揚げたら、鍋のところで油を切って、網に立てて置いたらできあがり
衣をつけたらすぐに揚げられるように、はじめに油を準備します。
次に、海老に打ち粉をして衣をつけていきます。
この打ち粉には大事な役目が2つあります。
ひとつは、海老に直接衣をつけると海老の水分が衣につきやすくなってカラっと揚がらないので、海老の水分を遮断する壁の役目があります。
もうひとつは、揚げたときに海老と衣が剥がれるのを防ぐ、糊の役目があります。
だからといって、打ち粉は多ければいいというわけではないんですよ。
打ち粉として振りかけた小麦粉が多いと衣が剥がれる原因になるので、小麦粉は振りかけた後、余分な粉は軽く叩いて落としましょう。
打ち粉をしたら、次は衣をつけていきます。
まず、海老の尾を持って衣の液にくぐらせます。
そして、衣をつけたら時間をおかずにすぐに揚げましょう。
いよいよ揚げていくわけですが、油の温度が180℃になったら海老の尾を持って、静かに油の中に泳がせるように入れて揚げていきます。
ここで、一度にたくさん海老を入れてしまうと油の温度が下がってしまうので、一度に揚げる本数は2〜3本にし、揚げているときも180℃をキープしましょう。
揚げる時間は、片面数分ずつ、両面を揚げます。
さて、油からだすタイミングは、でている泡が小さくなって揚げている音がパチパチと小さい音、高音になったらいいですよ。
ここで大事なのが、海老を油からだすときに油を切ることです。
尾の近く、上の方を箸で持って油からだして、海老の先(頭の方)を少しだけ油に浸けて海老を立てます。
10秒前後このまま待ってくださいね。
そうすると余分な油が熱いほうに、鍋の油のほうに流れていきます。
たとえ、海老を振っても衣が油を吸ってしまうので油は切れません。
この10秒前後、油に先だけ浸けながら海老を立てて油を切ると、カラっと感が全く違ってくるんですよ。
この後で油から海老をだして、網の上に立てて置おいて油を切ります。
私の場合、天ぷらの材料を常温のままにして、さらに衣を作るときは粉を水によく溶いていました。
そこで海老と衣の材料は冷蔵庫で冷やすようにし、衣は粉が残っているくらいで混ぜるのをやめました。
そして油からだすとき、海老の先だけ油に浸けながら海老を立てて油を切るようにしたら、カラっと揚がるようになりました。
まとめ
海老天をまっすぐ揚げるコツ、衣をカラッとさせる方法について紹介させていただきました。
まとめると、
- 海老は背わたをとって筋切りをして、まっすぐに伸ばす
- 海老の水分をしっかりと取る
- 海老、衣の材料は冷蔵庫で冷やす
- 衣に片栗粉、マヨネーズを使う
- 衣を作るときは粉を混ぜすぎない
- 揚げる油の温度は180℃をキープする
- 先だけ油に浸けながら海老を立てて油を切る
です。
私の場合、背が曲がった、しっとりした海老天になっていました。
海老の下処理でぷちっぷちっと伸ばすようにし、材料は冷蔵庫で冷やしたものを使って、衣は混ぜすぎないようにして揚げるようにしました。
もちろん、衣には片栗粉とマヨネーズを加え、また、油からだすときは油のなかで先だけ浸けながら海老を立てるようにしました。
これによって、まっすぐでカラっと揚がった海老天が作れるようになりました。
この記事があなたのお役に立てれば幸いです。
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