煮干しの食べ過ぎはNG?どんなデメリットがある?

煮干しの食べ過ぎはNG?どんなデメリットがある?

煮干しの食べ過ぎはNG?どんなデメリットがある?

煮干し

 

お母さんがお味噌汁を作っているときに、鍋の小脇にはざるに上がった煮干しのダシがら…。

 

それを子供がごはんと混ぜて、庭で飼っている犬のえさにもっていってやる…。

 

そんな情景は今ではもう古いのかもしれませんが、煮干しといえば昔からなじみのある食材ですよね。

 

 

最近では、成長期に欠かせないカルシウムを補給できるおやつとして、幼稚園や保育園で提供されることも増えているとか。

 

食育の観点からみても、子供に安心して与えられる優秀な食品なんですね。

 

 

そんな煮干しですが、だし用に大袋で購入してあるものなどをつまみ出すと、止まらなくなっちゃうこと、ありませんか?

 

独特の塩気と風味がたまらなくて、ぽりぽり、ばりばり…気が付くとほとんど一袋食べてしまっていたり。

 

 

いくら体にいい食品として知られている煮干しだからって、そんなにたくさん食べてしまって大丈夫なんでしょうか?

 

 

そこで今回は、煮干しを食べ過ぎても大丈夫なのか?どんな悪影響があるのかについてお話していきます。


煮干しの食べ過ぎは身体に悪影響?

 

煮干しに含まれる栄養素の中で有名なのは、やっぱりカルシウム。

 

カルシウムといえば、厚生労働省の行った国民栄養調査で、唯一日本人に不足していた栄養素として有名ですね。

 

 

日本人のカルシウムの摂取量は、アメリカ人の3分の1ほどしかないそうで、公益財団法人である日本骨粗鬆財団のホームページによると、日本人はカルシウムについてはほぼ飢餓状態ともいえるのだとか。

 

飽食の叫ばれる現代日本において、このデータには驚かされ、いかにカルシウムが不足しているかに気づかされますね。

 

 

煮干しの中には、カルシウム以外にも鉄分や、カルシウムの吸収を助けるビタミンD、血液をサラサラにしたり頭をよくするとして注目されるDHAやEPA、タウリン、たんぱく質など体にいい栄養素がたくさん含まれています。

 

 

聞けば聞くほど積極的に採りたい食品である煮干しですが、食べ過ぎによる悪影響なんてあるのでしょうか?

 

 

前述のカルシウムに関しては、1日の摂取量上限は」2300rと定められています。

 

仮にカタクチイワシ(10gあたりカルシウム含有量220r)の煮干しを一袋(150g)食べたとしたら、摂取量は3300r。

 

超えてしまってはいますが、そもそも日々の食生活の中で足りていない栄養素であり、毎日その量を取るのでは問題ですがたまに採りすぎるくらいでは問題ないとされています。

 

 

問題は塩分とプリン体

 

それでは、煮干しはどれだけ食べても問題はないのでしょうか?

 

いいえ、やはりどんな食品も、過剰摂取には危険があります。

 

 

スーパーの乾物コーナーに売られている煮干しに、最近「減塩」「塩分無添加」などと表記されたものが増えてきていませんか?

 

一般的な煮干しには100gあたり4.3gの塩分が含まれています。

 

「煮干し」というだけあって、海水でじっくり煮てから乾かして作られているものなので、塩分もたくさん含まれているんですね。

 

 

塩分の取りすぎが体に悪いのは皆さんご承知かと思います。

 

毎日のように、もしくはたくさん食べるのであれば、減塩タイプのものを選んだほうがよさそうです。

 

 

また、通風を引き起こすとして有名なプリン体。

 

ビールやお刺身などに多く含まれているのは有名ですが、実は煮干しも高プリン体食品なんです。

 

少し意外に感じた方もいらっしゃるかもしれませんが、実は魚介類にはプリン体高めな食品が多いんですよね。

 

 

煮干しのプリン体含有量は100g中746.1rです。

 

「高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン」に記載のある1日のプリン体摂取制限が400rとのことですから、煮干し100gだけでこの2倍近いことになりますね…。

 

 

もちろんこの摂取制限はすでにそういった症状のある人向けのもので、健康な方はその限りではないのですが…あまり採りすぎないに越したことはなさそうです。

煮干しの食べ過ぎによってかかりやすくなる病気とは?

 

さて、煮干しを食べ過ぎることによって過剰摂取になってしまう栄養素があるということでしたが、その影響でかかりやすくなってしまう病気にはどんなものがあるのでしょうか?

 

通風

 

まずは先ほども挙がっていた通風。

 

「風が吹くだけでも痛い」と言われている通り、通風にかかってしまうと非常に苦痛な症状と長く付き合っていかなくてはいけなくなります。

 

中高年の病気のイメージが強いですが、最近では食生活の変化から若い人にも増えていますので、注意が必要です。

 

 

高血圧

 

塩分の取りすぎで引き起こされる可能性があるのが、高血圧です。

 

高血圧は万病のもとと言われていますし、ただでさえ日本人の食生活には塩分が多めなので、こちらも気を付けていきたいポイントです。

 

 

煮干しはカルシウム豊富なので、学童期までのお子さんや妊婦さんには特に積極的な摂取を進められますが、その妊婦さんにとってすごく怖いのが高血圧でもあります。

 

妊娠高血圧症候群、という状態に陥ってしまうと、妊婦さんの体調に影響を及ぼすばかりでなく、おなかの中の赤ちゃんの状態まで悪くなってしまう可能性があるのだとか。

 

妊婦さんでカルシウム補給のために煮干しを召し上がる方には特に、含まれる食塩の少ない煮干しをおススメします。

 

 

ヤマキ 塩無添加新鮮造りにぼし 120g

煮干しは犬や猫にあげても大丈夫?

 

煮干のダシがらや、またはそのままの煮干しをペットの食事やおやつとして与えている、という方も多いかもしれませんね。

 

人間とは違う注意が必要なこともある犬や猫、煮干しを与えても大丈夫なんでしょうか?

 

 

与えるなら少量で

 

犬や猫に煮干しを与える際は、煮干しの塩分やミネラルによる影響について、人間よりも慎重になる必要があります。

 

塩分の取りすぎによって高血圧になりやすいのは人間も同じですが、犬や猫の場合にはさらに、尿管結石に対するリスクも大きくなってきます。

 

 

ただし、カルシウムが重要な栄養素であるのは、犬や猫でも同じことです。

 

適量を与えることで、むしろ健康増進に良い効果が得られるでしょう。

 

 

犬なら10本、猫なら2本くらいが、1日の適量の目安のようです。

まとめ

 

以上、今回は煮干しの食べ過ぎについて紹介してきました。

 

要点をまとめると、

 

  • 煮干しはカルシウムをはじめとして栄養豊富で、ぜひ採りたい食品。
  • ただし、プリン体や塩分の過剰摂取を招く危険性がある。

 

ということ、またその影響として

 

  • 通風や高血圧などの病気を招くことがある。
  • 特に妊婦さんは、塩分の取りすぎに注意!

 

というお話をさせていただきました。

 

また、愛するペットの犬や猫に与える際は、採りすぎに気を付けてくださいね、とお伝えさせていただきました。

 

 

私はよく、煮干しのダシがらを醤油とみりん、お砂糖で煮詰めたり、かたくり粉をつけてからっと炒め揚げにしたりしていただきます。

 

ダシを取る過程で塩分も適度に抜けているし、そのまま食べるとしっぽなんかが口に刺さって痛いけれど、柔らかくなっているので子供でも食べやすいです。

 

 

それまでは捨ててしまっていたものを再利用しているので、節約にもつながって個人的にはいろいろな意味で満足度の高いおかずになっています。

 

おいしくて、これまたついつい食べ過ぎてしまうんですけどね…。

 

 

煮干の取りすぎによるデメリットも紹介してきましたが、同時に煮干しの優秀さも再確認することができました。

 

皆さんも、毎日の食生活の中にうまく煮干しを取り入れて、家族と自分自身の毎日の元気に役立ててくださいね!

 

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