酢飯を冷蔵庫に入れると固くなる!固くならない保存法はある?
お祝いや人が集まる場では、ちらし寿司や手巻き寿司、太巻きなどを用意する機会も多いのではないでしょか。
そんな時に欠かせないのは、酢飯ですよね。
しかし、酢飯を事前に用意しておこうと思うとひっかかるのが、保存方法です。
冷蔵庫に入れておかないと心配だし、かといって冷蔵庫で保存すると、どうしても固くなってしまう…
そんな酢飯の上手な保存方法と固くなりにくいポイントを、ご紹介いたします。
酢飯を冷蔵保存すると固くなってしまうのはなぜ?
酢飯を冷蔵庫で保存すると固くなってしまうのは、冷蔵庫の温度と湿度のせいです。
炊いたお米はでんぷん質がα化(糊化)して粘りが増し、食べたときにふっくらとおいしい状態になっています。
しかし、冷蔵庫に入れることで温度と湿度が下がり、お米の水分が蒸発してでんぷん質がβ化(老化)してしまうので、パサパサの固い食感になってしまうというわけです。
お米の劣化が進む温度は、0〜3℃といわれています。
冷蔵庫内の温度が2〜6℃ですから、冷蔵庫はまさにお米を劣化させる温度になっているんですね。
炊いたお米の性質上、酢飯を冷蔵保存すると固くなってしまうのは、避けられないと言えそうです。
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酢飯が固くならずに保存する方法はある?
どうすれば酢飯が固くならずに、おいしさを保ったまま保存することができるのでしょうか。
酢飯は、その名の通りお酢を混ぜ合わせたごはんのことですから、普通のごはんよりは殺菌作用があり、冬など寒い時期に半日程度であれば、常温保存でもいいでしょう。
その際に酢飯は、ボウルなどではなく通気性のよい寿司桶に入れ、湿らせたキッチンペーパーや濡れぶきんを上からかけて湿度を補い、さらにラップで蓋をして水分の蒸発を防ぎます。
蒸れをふせぐため、ラップには数か所穴をあけておきましょう。
その状態で直射日光の当たらない通気性の良い場所に置いておくのであれば、半日程度は常温保存でも大丈夫です。
しかし、気温が高い時期は、やはり冷蔵庫に入れざるをえません。
そんな時は、上記のように
キッチンペーパーや濡れぶきん、ラップでしっかり覆った後、冷蔵庫の野菜室に入れましょう。
野菜室は、冷蔵庫の庫中でも比較的温度が高めに設定されていますので、メインの冷蔵庫に入れてしまうよりは、乾燥やパサつきを防ぐことができます。
また、巻きずしのように既に具材を巻いてある場合、巻きずしをぴったりとラップで包み、その上から湿らせたキッチンペーパーや新聞紙でしっかりと包みます。
さらにそれをもう1度ラップで包んで野菜室で保存することで、水分の蒸発を押さえ、固くなるのをおさえることができます。
巻きずしを既に切ってしまってある場合は、断面を合わせて再び1本になるようにつなぎ合わせてからラップでぐるぐると巻き、キャンディ包みのように左右をしっかりねじりましょう。
お寿司のように1貫1貫に分かれている状態の場合は、タッパーなどの密閉容器に入れます。
それを、ラップ→湿らせたキッチンぺーパー→ラップという順でぴっちりとコーティングしてから野菜室で保存すると、タッパーをそのまま冷蔵庫に入れた時より、酢飯は固くなりにくいです。
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固くなってしまった酢飯、元に戻すことはできる?
キッチンペーパーやラップでしっかりガードをしても、やっぱり温度が低い場所で何時間も保存していると、酢飯は固くなってきてしまいます。
そんな時、てっとり早く電子レンジで温めてしまいたいところですが、レンジでチンをしてしまうと酢飯の風味が飛んでしまうため、あまりお勧めできません。
時間があるのであれば、冷蔵庫から出して、自然に常温に戻すのが望ましいですが、食べたい時間を逆算して用意するのはなかなか難しいですよね。
そんな時は、思い切って蒸してしまいましょう。
蒸気を加えながら温める「蒸す」という方法であれば、酢飯もふっくらとして作り立てに近い状態に。
既にお寿司の状態になっている時は、ちょっと面倒ですがネタの部分だけをよけて酢飯の部分だけを蒸してふっくらさせます。
熱がとれてからネタを戻して再びお寿司としていただくか、温かい酢飯に具材を戻して蒸しバラ寿司としていただくのもいいでしょう。
この際、お寿司としてではなくリメイクして食べてしまうのも、ひとつの手です。
出汁をかけてお茶漬けとしていただくのは、とっても簡単でおいしいリメイク法。
他にも、チャーハンにしてしまうという大胆なリメイクもありますよ。
冷蔵庫から出した酢飯をあえて電子レンジで加熱することで、酢の風味やごはんの水分をさらに飛ばし、お寿司のネタなどがあれば、それを具に炒め合わせてチャーハンにしてしまうのです。
酢の風味が残るのが嫌な方は、ごま油で炒めたり、コチュジャンなど風味が強いもので味付けすることで、気にならない程になりますよ。
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まとめ
お寿司屋さんでは、寿司桶に入れた酢飯に濡れぶきんをかけて乾燥を防ぎながら、酢飯を待機させているのを見かけます。
家庭でさらに時間をおきたいときは、その上にラップをして水分の蒸発を防ぎ、庫内温度の高めな野菜室に入れる、というのがベストな保存方法といえそうです。
酢飯が大量に余ってしまった場合は、普通のごはんと同じく、ラップに包んで冷凍保存することもできます。
この場合も、一番おいしく元に戻すのは、ある程度自然解凍してから蒸す、という方法になります。
とはいえ、どうしても作り立てよりは風味が落ちてしまうので、リメイクするなどして、最後までおいしく食べ切るようにしたいですね。
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