パイナップルでつわりを乗り越える!赤ちゃんへの影響は大丈夫?
妊娠初期のつわりはとても辛いものです。
病気ではないため、確立した治療法もなく個々人の体質にあった改善法を模索するしか手はありません。
多くのつわり中の女性を元気づけるフルーツが「パイナップル」です!
栄養満点、水分豊富の南国のフルーツであるパイナップルが、つわりとどういった関係にあるのか調べてみました。
パイナップルが与える母子への影響と合わせて解説いたします。
パイナップルがつわりのときにいい理由とは?
ビタミンB6でつわりが改善!
つわりでは、普段は食べられていたものが食べられなくなることがありますね。
肉類が食べられなくなったり、出汁のにおいが駄目になったり、お米を炊く匂いに耐えられなくなったりと、症状は人それぞれです。
パイナップルにはつわりを緩和すると言われているビタミンB6を含んでいます。
つわりはアミノ酸の一種であるトリプトファンの代謝がうまくいかなくなり、キサンツレン酸が増加することにより起こると言う一説があります。
トリプトファン代謝不全の原因にビタミンB6不足があります。
ビタミンB6を摂取すると、アミノ酸の代謝が促されてつわりの症状が軽くなると言われています。
ビタミンB6は胎児の脳神経の発達にも重要なビタミンです。
多くの先輩ママさん達が重いつわりの時でも「パイナップルだけは食べられた!」と言っています。
水でも吐き気を催してしまう場合は、パイナップルの凍った実を口に含ませておくことでゆっくりと理想的な水分補給ができます。
匂いに敏感になる妊娠初期にはドライフルーツのパイナップルや、一度凍らせてミキサーにかけたものだと匂いが気にならなくなりますよ!
パイナップルが妊婦に良い10の理由は?
多くの妊婦さんがつわり中でも食べられるパイナップルには10のメリットがあげられます。
1.ビタミンCが豊富!
1カップのパイナップルには妊婦の一日の推奨摂取量のビタミンCが含まれています。
ビタミンCは免疫力を高め、細胞の修復などにも役立つため、免疫力の下がり気味な妊婦にはとても重要なビタミンです。
また、ビタミンCはコラーゲンの生成を助長し、赤ちゃんの肌、骨、腱、軟骨などを作るのに重要な要素です。
妊娠期の十分なビタミンC摂取は、新生児の壊血病を回避できると言われています。
2.「愛情ホルモン」のマンガンが豊富!
糖脂質やたんぱく質、皮膚の代謝に重要であるマンガンが多く含まれています。
骨粗鬆症の予防にもなるマンガンの妊婦の一日の許容摂取量は3.5gです。
フルーツの中では珍しく、パイナップルには豊富なマンガンが含まれています。
妊婦がマンガン不足であると、新生児の発育不良や病弱の原因になると言われています。
マンガンは「母性などの愛情を深めるミネラル」ではないかと言う研究で注目されており、「愛情ホルモン」との別名があります。
3.ビタミンB1(チアミン)
パイナップルには水溶性であるビタミンB1が含まれています。
ビタミンB1は脳の中枢神経の働きや皮膚や粘膜の健康維持など、体内に不可欠なビタミンです。
妊娠初期のつわりでは度重なる嘔吐により、急性のビタミンB1欠乏症に陥る事があります。
急性のビタミンB1欠乏症が原因でウエルニッケ脳症を発症する場合があります。
眼球運動障害、運動失調、意識障害を三大症状とするウエルニッケ脳症は、ビタミンB1の摂取により症状が改善できます。
ビタミンB1は水溶性であるため、過剰に摂取しても体外に排出されます。
ただし1日100mg以上の摂取をすると眠気が起きるので注意が必要です。
4.銅
銅は赤ちゃんの心臓の成長に重要なミネラルです。
銅を多く含む食品はイカ、牡蠣、の魚介類や牛の肝臓、納豆などですが、つわりの時は味に個性が強いこれらの食材はなかなか食べられないですよね。
パイナップルには銅も含まれているんですよ!
5.豊富な食物繊維で便秘解消!
パイナップルに含まれる主な食物繊維は不溶性食物繊維です。
不溶性食物繊維は消化されにくいためにそのまま腸に届き、ぜん動運動を起こして便通をよくする効果があります。
不溶性食物繊維は便のかさを増すため水分不足になり、多く取りすぎるとかえって便秘になる場合があります。
しかし、パイナップルには水分が多く含まれているので便秘が悪化する心配はありません。
6.鉄分
日本人は普段から鉄分不足気味だと言われています。
妊娠初期から貧血になる人もいますが、日本で多くの妊婦に貧血症状がでるのは胎児の鉄分必要量が増えてくる妊娠中期頃です。
赤血球を作る鉄分は、細胞の生産を助ける葉酸と共に妊婦には重要なミネラルです。
鉄分と葉酸の不足が胎児の脳発達に与える影響は大きく、先天性発達障害を引き起こす原因の一つだと考えられています。
7.むくみ予防や解消にも!
妊娠で体重が増えたり運動量が減ったり、生活の変化によりむくみが出るケースが多くあります。
パイナップルには利尿作用があり、余計な水分を排出するように即すので、むくみの予防や解消に効果があります。
8.静脈瘤の痛みを緩和
妊娠による体重の増加により、膝下に静脈瘤ができてしまうケースがあります。
瘤以外の症状がない場合もありますが、症状が進行すると痛みがでます。
パイナップルに含まれるブロメラインという酵素は皮膚を柔らかくする効果があります。
静脈瘤周辺の皮膚が柔らかくなることで静脈瘤の改善と痛みの緩和の効果が期待できます。
痛みが酷い場合、血栓性静脈炎になっている可能性があります。
早急に医療機関にて診察してもらいましょう。
9.パイナップルの芳香にも良い効果が!
パイナップルの芳香はストレス解消や妊娠期の不安の解消に効果があると言われています。
爽やかな酸味と、まろやかな甘さで口触りがよく、みかんやグレープフルーツなどと共につわりの時のリフレッシュ食として推奨されています。
10.パイナップル酵素も!
パイナップルに含まれるブロメラインという酵素は、血液をさらさらにしてくれます。
血液が薄まり、血栓の予防になります。
また、ブロメラインは胃酸にもある成分です。
消化を助けたり、アレルギー体質の改善や便秘の改善などにも効果的です。
しかし、パイナップルを摂取しすぎるとブロメラインの副作用で口がひりひりしたりイガイガしたりします。
パイナップルの酵素は熱に弱いため、加熱加工された缶詰などにはブロメラインは入っていません。
パイナップルを食べるときの5つの注意点とは?
バランスの取れた食事は妊娠期でもそうでなくてもとても大切です。
しかし、つわりでなかなか食べ物を受け付けない時にパイナップルが食べられるのであれば、水分補給やミネラル補給に積極的に食べましょう!
パイナップルを食べるときは以下の5つに注意しましょう。
1.胃腸が弱い人は注意
パイナップルは強い酸性の果物です。
胃腸が弱い人は一気に食べないで、様子をみながら少しずつ食べる様にしましょう。
2.糖分に注意
糖分が高く、4分の1カットのパイナップルには約77kcalのエネルギーが含まれています。
体重が増加気味であるときは、食べ過ぎに注意しましょう。
他の食事が食べられるときは、バランスを考えてパイナップルだけに偏らない様にしましょうね!
3.妊娠中の体質の変化に注意
多くの妊婦がつわり中にパイナップルを食べていますが、中にはパイナップで吐き気や下痢を起こす人もいます。
普段は平気でもつわりで体質ががらりと変わる事があります。
妊娠してからパイナップルを食べるときは少量を食べてから様子を見ましょう。
4.低血圧の人はNH
パイナップルには血圧を下げる効果があります。
低血圧の場合は、パイナップルを食べるのは止めましょう。
5.プロメラインに注意
パイナップルに含まれる酵素であるブロメラインは、子宮頸部を緩める効果があります。
また、早産や陣痛を起こす効果もあると言われていますが、パイナップルに含まれているブロメラインでこれらの症状を起こすには4000g以上食べた時です。
これはパイナップルの7つ分の可食部ですから、普段食べる分には心配しなくても大丈夫ですね。
どうしても我慢できない!という場合は、ブロメラインは60℃以上で消滅します。
焼きパイナップルにしたり、缶詰のパイナップルにはこういった酵素がないので安心して食べられますよ!
パイナップルの選び方
パイナップルはリンゴやバナナのように追熟しません。
生のパイナップルを選ぶときはパイナップルの下の方の匂いが甘いものを選ぶ様にしましょう。
日本では缶詰のパイナップルは、シロップ漬けになっています。
ところが、海外産、特にヨーロッパのものは、シロップ漬けではなくジュース漬けのものが多くあります。
妊娠中の体重増加やカロリーが気になりますよね。
缶詰のパイナップルはジュース漬けのものを選ぶ様にしましょう!
保存方法は?
追熟しないパイナップルは、すでに熟したものを収穫しているため、購入と同時に食べられます。
購入してすぐに食べない場合は、新聞紙などで包んで野菜室に入れておきましょう。
食べる前に葉っぱの部分を切り、逆さまに置いておくと溜まった甘味が全体に行き渡りますよ!
まとめ
パイナップルはつわりの重い人にも食べられているフルーツです。
妊婦にも安心して食べられるフルーツなんですね!
人によってそれぞれですが、つわりは11週目くらいから良くなる場合がほとんどです。
赤ちゃんが元気に産まれてからはなかなかゆっくり出来る時間はありません。
つわりがある時は無理をしないで、最後の休息だ!と思い切ってゆっくり休みましょう。
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